aVin(アヴァン)は南仏のローヌ&プロヴァンス地方からワインを輸入し、販売しているお店です。南仏の文化、アート、暮らし、ワイン、そしてつくる人たちの情報を発信します。

シャトーヌフ・デュ・パプの見聞録をお届け2017/7/16

シャトーヌフ・デュ・パプでは、それぞれの醸造所が伝統的なワイン作りに日々励んでいる。

 

しかし同じ場所で、古株のブドウ樹やシャトーヌフ・デュ・パプに典型的なグルナッシュを用いずに作られる特別なワインが存在することをご存知だろうか。ローヌの「色彩豊かなパレット」から届く推薦ワインをご紹介したい。

 

La Revue de Vin de France n°585 記事抜粋
(ロベルト・ペトロニオ 著)

 

記事⑤2

 

地表を覆う小石と13品種からなるブドウ畑のパッチワークは、シャトーヌフ・デュ・パプと聞いてイメージする時に、最初に浮かぶ風景だろう。

 

アペラシオン(AOC)とは、フランスにおける法律に基づいたワインの産地を示す呼称であり、シャトーヌフ・デュ・パプはその中でも古くから指定されている(1923年)。ローヌ川から押し流され磨かれた小石が覆う地帯であるだけではなく、独自の方式で管理された多様な魅力を持つこの地。

まずはその自然豊かな土壌から見てみよう。この地の土壌は深部から、粘土質、砂岩、砂、小石、そしてさらに大きな石灰石という構成になっている。深さによって地質学的に変化があることにより、貯水としての性質を備え、乾季にも対応できるだけの水を保持することが可能となる。

 

AOCシャトーヌフ・デュ・パプ内の北東部に位置するクルテゾン地域では、粘土層が厚く、ブドウ開花に最適な条件を与えてくれる。有名なシャトー・ド・ボーカステルやドメーヌ・ド・ラ・ジャナスの区画である”Coudoulet”(クードレ)も同様である。

 

 

 <La Crauラ・クロー高地(区画)>

ChateauneufduPape_map_LaCrau_S

 

ブドウ畑が丘陵のどこに位置しているかが全てを決定づける。またテロワールの違いを明確にする。まさにラ・クロー高地南部は、太陽をいっぱいに浴び深みを帯びたワインの要であり、シャトーヌフ・デュ・パプの最も優れたテロワールの一つに位置付けられている。(ドメーヌ・デュ・ヴュー・テレグラフ)しかし最近では、気象変動によりラ・クロー北部で造られるドメーヌ・ピュイ・ロランなど実際よりもかなり低く位置付けされていたワインに大きな可能性が生まれてきている。

 

続いてブドウ品種について見てみよう。

 

77%をグルナッシュが占めており、13種(グルナッシュノワール、シラー、ムールヴェードル、サンソー、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、ピクプールノワール、テレノワール、クレレット、ルーサンヌ、ブールブラン、ピカルダン)のブドウ畑がAOCで認定されているが、正確に言えば18品種が存在し、グルナッシュグリ、グルナッシュブラン、ピクプールグリ、ピクプールブラン、クレレットブランが栽培されている。

 

これこそがシャトーヌフ・デュ・パプの独自性と優れた点の源流である。

 

 これらの品種によるアサンブラージュは限られたブドウ樹から、かつAOCにより限定された範囲で行われている(南ローヌ地域のその他AOCではこの多様なアサンブラージュは認められていない)その一方で、シャトーヌフ・デュ・パプを一種のブドウのみで造ることも可能である。グルナッシュ100%、ムールヴェードル100%、あるいはシラー100%のシャトーヌフ・デュ・パプも存在する。ここでご紹介したいのはこの広大なブドウ畑(ワイナリー)のこうした特殊な側面なのである。

 

訳者追記:フランス語には、ワイナリー(醸造所=ワインをつくる場所)という言葉はありません。私たちがいう「ワイナリー」を意味したいときは、「ヴィニョーブル vignoble (ブドウ畑)」というしかないのです。つまり、ブドウ畑のあるところがワインをつくるところというわけです。逆にいえば、ブドウ畑がどこにもなくて、ただワインをつくる工場だけが存在する、ということはあり得ないことになります。

 

 

<キュベ “tradition”トラディション と”speciales” スペシャル >

各々のドメーヌではトラディション(伝統)と呼ばれるキュベを生産、毎年丹精込めて作られるこの伝統的な製造法によるワインがドメーヌのスタイルを表す顔となる。

いくつかのドメーヌでは“トラディション”しか作らないというこだわりを持つところもある(クロ・デ・パプ、ドメーヌ・シャルヴァン、ドメーヌ・ド・ヴィルヌーヴ等)

 

その一方で、“スペシャル”と呼ばれるカテゴリーのキュベが存在する。

 

そのドメーヌの中でもより高いランクに位置づけられ、かつブドウの出来の良い年にしか製造されない。ドメーヌ・ド・マルクーなどの選別された樹齢の高いブドウ樹からのものであったり、ドメーヌ・ド・ラ・ロケットのキュベ ピエ・ロンなどの特別なある一区画の畑からであったり、またムールヴェードル種をふんだんに用いたドメーヌ・ド・ボワ・ド・ブルサンのキュベ デ・フェリックスなど。“トラディション”とは異なるブドウ品種やブレンドを用いて作られるものがキュベ“スペシャル”だ。

 

 

<15ユーロから買える偉大なワイン>

シャトーヌフ・デュ・パプをテイスティングしていくと、ここで作られるワインがいかに特別であるかがわかってくる。

例年顧客の希望に合わせ、よりフレッシュで飲みやすくなるよう改善を加えるラ・ジャナスやサン・プレフェールなどは、収穫を遅らせることによりワインのタンニンがよりまろやかになるよう工夫している。特に、長期保管をせず作られてからすぐ開栓する場合は大変良い方法である。私の場合、グルナッシュの繊細さが好みであり、またシラーの直線的で新鮮な味わいよりも、正直で厳格さすら感じられるムールヴェードルに惹かれてしまう。

しかしながら、特にアメリカの市場の影響もあって多様なスタイルが共生しているのである。アメリカでは少し甘めに造られるシャトーヌフが好まれる。

シャトーヌフ・デュ・パプには品質と手頃な価格の良い関係が築かれている。15〜40ユーロの価格で非常に豊富な種類が用意されているからである。一方、100ユーロのシャトーヌフ・デュ・パプの中には、その4、5倍の値段で売られるボルドーやブルゴーニュを凌ぐものがあることもここに記しておきたい。

 

 

<シャトーヌフ=デュ=パプ 2012ヴィンテージ品評会>

Domaine de la Vieille Julienne
ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ ジュリアン
Les Hauts-lieux レ・オゥ・リュ

17/20点

例年は5%しか用いないムールヴェードルを2012年には20%使用。炭のようなドライな香りがとても強く、濃厚でありながらも熟した果実に似た柔らかさを感じる。ムールヴェードルの構成が、口の中で角張った印象を与えつつ、土台のしっかりとした美しい味わい。
年間生産本数:4800本

 

wine_lesHautslieux

_MG_9040 (1)_s

 

 

<適温・・そしてマリアージュ>

シャトーヌフ・デュ・パプの裏面のラベルに「適温18℃、組み合わせにはジビエや赤肉料理」と書かれたものを見かけることは稀ではない。しかし、18℃はシャトーヌフ・デュ・パプにとって高すぎる温度であり、まるで火が通りすぎたステーキを食べるのと同じことである。
14℃くらいでサーブし、食事の間に少しずつ室温に慣らしていくのが良いだろう。

 

しかしそれ以前に、シャトーヌフ・デュ・パプを飲むためにジビエの季節が到来するのを待つよりも、もっとこのワインを一年中楽しむための良い方法があるというのに、

なんという悲劇だろう!

シャトーヌフ・デュ・パプの寛大で強さのある味わいは、地中海料理とも非常に相性が良いのである。このことを証言してくれたのが元ミシュランの星付きレストランの料理人で現在ワイン製造者となったジェローム・グラダシィ氏である。

彼のレシピは?「ルジェの赤ワインソース仕立て」ルゥ・ブランと呼ばれる小麦粉とバターで香ばしく炒めたつなぎを用いる、伝統的ながらも軽やかさを持つソースである。その香ばしさと濃縮されたワインの味わいは魚との相性抜群。

フレッシュで重すぎない年数の浅いシャトーヌフ・デュ・パプを選ぶことがポイントである。

rouget

 

 

 

<温暖化に対応するブドウ苗>

image (29)_s

 

どうすれば地球温暖化による気象変動に対抗できるのか。60年台後半、シャトーヌフの製造者たちはシラー種の中にアルコール度数を下げる驚くべき解決法を見出した。しかしながら気温の上昇に伴い、ブドウがやや熟しすぎてしまうことが度々起こった。

ドメーヌ・ド・ラ・ジャナスのクリストフ・サボン氏はかの有名な13種の苗木を全て植え直すことを考えたのである。

「15年前から、グルナッシュの畑にシラーを植え始め、それを毎年繰り返し行いました。独自の多様さという所に立ち返ってみたいのです。シラーはアルコール分を少なくするが繊細さをもたらします。グルナッシュの間にムールヴェードルというような、白と赤を混合して植えることもしました。」と彼は語る。

今日の傾向は、地下深くに水を蓄えた土壌から生まれるムールヴェードル種によるものである。そこにサンソーやクノワーズといった品種も加わる。そしてまた、セレクション・マサールによりアペラシオンの基準に即したグルナッシュも復活の兆しが見えてきているのだ。
(訳者追記 ※セレクション・マサールとは、優良クローンぶどうだけではなく、野生品種を1つの区画に植え、色々なタイプのブドウ樹から様々なキャラクターを引き出す古来より伝わる伝統的な手法。)

 

La Revue de Vin de France n°585 2014/10 記事抜粋
ロベルト・ペトロニオ 著 (Roberto Petronio)
翻訳 橋井杏
www.larvf.com.

logo

no.585_2014.10_cover

 


『ジャン=クロード・エレナ エルメスの嗅覚、ワインを語る』2017/7/13

フレデリック・マル、ヴァンクリーフ&アーペル、エルメス・・・

 

フランス香水の数々の傑作がエレナ氏の手によって生み出された。フレグランスの巧者が香水とワインの関係を解き明かす。

perfume1

 

La Revue du vin de France(La RVF) :
あなたの嗅覚はグラースで調香師をされていた父親によってかなり早い段階で形成されたのですね。

ワインを口に運ぶ前に、その香りを嗅ぐことにはどのような喜びがあるのでしょうか。

 

Jean-Claude Ellena :
父は何か食べる前あるいは飲む前にその一つ一つの素材をまず嗅がせるということを僕と兄弟にさせてきました。特別なことではないのです。しかし、慌てて飲み込まず、その前にゆっくりと呼吸し、思考することの喜びを発見しました。父は飲み込む時にも同じように一呼吸置き味わうことを教えました。

今では、同じことを私は自分の子供達にし、彼らもまた同じように子供に伝えています。まるで家族のしきたりのようですね。食事前の休息の儀式です。なんとも美学的な過程でしょう。これと調香師の基礎となる嗅覚を獲得するのとでは全く異なります。ここでは、焦げた味、甘い味、苦い味を知るのみで、その精緻さや有効性を理解するのはもっとずっと後のことです。私の孫は19歳になるのですが、彼は女性の気を引くためにどのように食べ物を味わい、そして味わったものをどう語るかを見せることで成功しているみたいですね。まるで鋭い釣針のような有効な手段です。「僕の感覚の喜びから君に奉仕いたします」といったところでしょうか。

 

La RVF :
最初のワインの体験はどのようなものでしたか?

 

エレナ氏 :
ワインは私の専門ではありません。けれども両親や祖父母はよく、子供が7、8才になればほんの少しのワインを味見させてくれました。子供にとっては、いけないと分かっているからこその楽しみがありました。二十歳くらいになり、貴重な美しいワインを開けることのできる裕福な人たちと交友する機会に恵まれました。かつてジュネーヴで、誕生年の1947年のシュヴァル・ブランを飲んだ時のことは、あぁ今でもその味が記憶に残っていますね!その時をきっかけに様々なワインを発見してきました。その多くは一緒にワインを試飲しようと呼んでくれた人のおかげでした。

 

La RVF :
香水とワイン、香りを嗅ぐ時の違いはなんでしょうか。

 

エレナ氏 :
香水には二秒もかかりませんが、ワインの場合だとグラスに注ぎ入れてから次第に近づいていくための儀式のような段階がありますね。

こちらの方が官能的で興味深いと思います。もう一つの違いは、ワインは分かち合えるということです。オー・ド・トワレを共有することはできませんが、一本のワインを分け合うことは可能です。この二つは同じ弁証法ではないのです。

ワインについて言葉を共有し、会話を交わすことが、私たちのつながりを深めてくれるのです。ワインの最大の楽しみはそこにあります。各人がその複雑さを様々な角度から捉えることができるでしょう。ワインを作るにあたっては人間が味を生み出します。ブドウの香りは、300〜400個の分子で構成されています。人の手を経て熟成したワインになる頃、香りの分子は1800個以上になります。人間は自然と融合し、豊かさと複雑さ、ヒューマニティを与えることができるのです。

 

La RVF :
すなわち香水において大きく異なるということですね。

 

エレナ氏 :
調香師の立場からすれば対極であると言えます。私は香りを出来るだけ単純化し、20〜30種の構成物のみ用います。その香水に何を語らせたいかを想像しながら。

ブドウ栽培者は自然が生み出すものに美を与えます。私の場合は、自然が私の語らせたいと願う通りのことを語るようにその首を絞めるようなことをします。真の独裁者と言えますね。バラの花は300〜400個の分子で構成されていますが、それらは2つか3つまでに減らすことができます。バラの香りの錬金術と私が呼んでいることなのですが、続いて茶の香りをつけたバラ、ラズベリーのバラ、プルーンのバラ、と作っていくのです。自然は戯れ、人間を使って遊んだりもします。私は自然と戯れるのです。それを遊戯と呼ぶのです。

 

La RVF :
ワインを語るように香水について語ることを好まれますか?

 

エレナ氏 :
ブドウ栽培者やソムリエは香りに重点を置きながらワインを語ります。「これは果実の香り、木の香り、少しスパイスと、バニラの風味…」とね。あるいはブドウの苗や土壌、全ての背景について。全くもって、なんと素晴らしい世界でしょう!彼らはあなたをワインの世界に導き、あなたがこれから口にしようとしているワインついて興味を持ってもらえるよう語りかけるのです。私はそれを大いに称賛します。美しい成功です。彼らはワインをより優れたものに変えてくれるのです。職人の方達は私たちよりもより深くワインについて語ることが必須とされているから。フランスでは、ワインは香水と同じようにどう語れば良いかが分からないままにされてしまっています。たいがい香水の販売員は私をひどくがっかりさせるのです。「紳士用か、女性用か…あ、これはいい。最後の一つになっている。こちら売れ筋の商品ですよ。」とね。これでは夢がありません。

 

La RVF :
ワインと香水にはある共通の概念があります。すなわちこの二つによって生まれる喜びは、夢や想像といったものによって増大するということ。

香水が肌の上で香るのと同じくワインは食事に花を添えてくれます。

 

エレナ氏 :
少しパーカー氏の批判になるようなことを言いますが(笑)。ワインについて語る際「オーク」、「強いキャラメルの」、「ドライフルーツ」などの言葉を使い、味を固定観念化してしまう所に問題があるのです。痛々しい演説のようで、くどくてまるで「愛しています。」と繰り返し言われるのに似ています。これは手っ取り早い口説き方と同じで、今日の私たちがよく使う手ですが。私はすでに歳を重ねたせいもあるかもしれません、今ではボルドーよりもブルゴーニュの方が好みです。ブルゴーニュの方がずっと多様で、驚きがあります。また、ワインというのは物語を語って聞かせます。これは私たちが皆探し求めているものでしょう。そして次にその物語を誰かに語って聞かせることでまた新たな段階に進めるのです。良き語り手は、良き色男なのですね。

 

La RVF :
では言葉においては?果実、スミレ、火薬、といったテイスティングの用語はあなたの嗅覚の専門用語に翻訳されるのでしょうか?

 

エレナ氏 :
ワインの専門家たちは香りの比較の対象に自然物を用います。それはワインがブドウを基本としているためです。香水において、感覚のパレットというのはもっと大きく開かれているのです。他の言葉を用いたりもします。柔らかな、あるいは引き締まった香り、渋み、切り立ったような、あるいは張りのない香り・・・。感覚的な語彙、触れた感覚に関する言葉。もし私が、「ミモザの花」とだけ言うことに満足できればそれも悪くないでしょう。しかし、例えば「これは私の作り出したミモザです。その粉末のようなテクスチャー、絹のような、軽快さを求めて生まれたのです。」とすれば途端にその感覚的な部分、一つの花であることを超えた点を言い表すことができます。つまりミモザの視覚的、触覚的な側面を表現したことにつながるのです。もし香水においてもこうした側面を表現することができれば、それはあるものに価値を付加したと言えるでしょう。

ワインにおいては、柔らかな、とか引き締まった、あるいはその他に形容される果汁がありますが、香りにおける語彙のフィールドは存在しませんね。ですので、口の中の味覚だけでなくもっと感覚的な部分に向かうことに励んでみてください。味覚は感覚の大聖堂なのです。嗅覚は感覚のみに限られてしまいますが、しかし味覚は熱、冷たさ、触れる感覚、それにまず目が補ってくれます。準備は整い、全ての感覚に接近することができるのです。しかしたいていの場合は、ワインの視覚的な点だけが語られるだけですね。色、透明感、そして味。

 

La RVF :
常日頃から、あなたは絶えず香りを分解することをされていますね。ワインにおいても同じなのでしょうか?

 

エレナ氏 :
私はできるだけ普通の人でありたいと、知識をひけらかしたりしない人間であるよう努めています。

 

その理由は単純で、恋に落ちる感覚を忘れたくないからなのです。

 

哲学者ロラン・バルトの定義するように、私は恋をする際に理由を求めないのです。香水のブティックでは、嬉しそうな顔の方もいる一方、逆に不快な顔をされることもあります。来られた人にはこの感情的ショックを受けてほしいと思っています。調香師である以上、私はこの驚きを得ることができません、あまりに知り過ぎてしまいましたから。香水を嗅いだ途端、それを分析してしまうのです。しかしワインにおいてはまだそれが可能です。仮にあるワインを説明するように言われれば 、何も知らないように振る舞うことができます。またそうしなければ自分の専門領域に入りすぎてしまうのです。しかし一方ソムリエたちと話をすることは大いなる喜びとなります。彼らが語るその物語、紹介してくれるワインの性格に耳を傾けるのです。そして時々それとなく言うのです。「そこへ、こんな言葉を追加することもできるんじゃないかな」と。

 

La RVF :
ワインはインスピレーションの源泉ですか?

 

エレナ氏 :
ボルドーワインの単一性には、いささかの倦怠感を感じざるを得ません。もちろん素晴らしいものもあります。骨組みのしっかりとした熟成された、しかしながら私は枠組みにはまったものは好きではないのです。私が興味を持つのは「驚き」なのです。もしあるワインが私に味覚や嗅覚の驚きをもたらした場合、それは後に何か導き出す手がかりとなり得るのです。イヴ・サンローランの「In Love Again 」の製作にあたっては、サンセールの果実のみずみずしさと同じ感覚をトップノートに使いたいと思いました。私はサンセールのバラのような、またグロゼイユやフワンボワーズやカシスの香りに惹かれていました。素材としてこの快活さが欲しかったのです。サンセールのもつ衝動のような。

 

La RVF :
赤か白か、好みはありますか?

 

エレナ氏 :
白には大きな可能性がありますね。白の特上ワインの場合だと、ペラン氏のシャトーヌフ・ブラン(シャトードゥボーカステル)を飲んだ時に感じました。奥深く進んでいき、その余韻もまた素晴らしかった。巷の白ワインにも素敵な驚きがあふれています。赤ワインでは、時に残念にも「なんだ、こんな程度か。」と諦めてしまうことがあります。

 

La RVF :
ワインでは獣臭や土に例えられる香りがあります。ワイン醸造では馬の汗や濡れた毛皮といった芳香を生み出すこともありますが、香水においてもこのような「不快な芳香」は、心地よいものになり得るのでしょうか。

 

エレナ氏 :
私たちが不快と感じるものは、いわば人間の動物的側面なのです。排泄物や汗、皮膚と体の匂いを私たちは遠ざけようとします。なぜかといえばそれは直接「死」のイメージにつながるからです。調香師として私はここに立ち向かいたいと思います。人間の動物的な部分を知覚し、受け入れるべきだと思うのです。獣やジャコウネコの芳香はワインに温かみをもたらします。

 

6月のある日、人々を引き連れてラベンダー畑に出向いた時のことです。私は一緒に生えていたセージとラベンダーが合わさった香りが、人間の汗と全く同じだと気がつきました。私はこの試験じみたことが気に入りました。彼らは畑を降っていき、やがて約半分の人が「わぁ!スポーティな匂い!」と叫んだのでした。自分自身の香りを認識することは、恋愛の関係においても決定的に重要なことです。自分はあなたの香りが好きだから一緒にいたい、ふきつけた人工的な香水ではなくて、その体の香りが好きだから、と。

 

La RVF :
ワインには妙薬としての面もありますね。

 

エレナ氏 :
そう思います。祖母は私が12か14歳くらいの頃にジャスミン畑に連れていってくれたことがありました。花を摘み取っていたのは若い女性たちです。そのジャスミンと汗の混じった香りは、美しい女性とも重なってなんとも官能的でした。ワインにおいて、ブドウ摘み、圧搾、空になった収穫カゴ…そういった分け合うことのできる喜びに満ちています。この一連の動作の中に強いエロティシズムが潜んでいるように感じます。

 

La RVF :
ワインにおいて固有なものとは?

 

エレナ氏 :
一本のワイン、その背景には人間と自然が共存します。それが興味深いことなのです。チリのワイナリーを訪れた時には、水撒きにいたる全てが機械に任されていたことに驚きました!そこのワインを試飲いたしましたが、よくできていました。しかしある意味での言うことなしだったのです。

 

La Revue du vin de France(ラ ルヴュ デュ ヴァン ド フランス/RVF)2016/02 記事抜粋

www.larvf.com.

ジャン=クロード・エレナ
翻訳 橋井杏

logo

 

Rhone & Provence 南フランスワインの店 aVin

トップページ


KEISUKE MATSUSHIMA × aVin マリアージュ研究会 2017/07/06(木)2017/7/6

18881811_1774045469288599_2243992383547333899_n

 

 

 

 

 

SpecialDinner-17

 

 

世界各国料理、各地方郷土料理、和食と南仏ワインのマリアージュを探るaVinのマリアージュ研究会

 

今回は、原宿、東郷神社そばにあるレストラン”KEISUKE MASUSHIMA”で開催します。
現在ニースをベースに活躍される総料理長松嶋氏による

ローヌ&プロヴァンス料理 × aVin の 南ローヌ&バンドールワイン の正統派マリアージュ!!

 

日時:2017年7月6日(木)19:30頃~(時間は決定次第お知らせします)

 

場所:KEISUKE MATSUSHIMA TOKYO
〒150-0001 渋谷区神宮前1-4-20 パークコート神宮前1F

℡03-5772-2091
http://keisukematsushima.tokyo/

 

会費:12,000円(お食事+ワイン)

 

定員:15名

 

お席に限りがありますので、ご予約はお早めに!

 

ご予約・お問い合わせは以下をクリック

お問い合わせ

 

 

南仏が大好き!南仏ワインが飲みたい!プロヴァンスを旅したい!松嶋シェフの料理が食べたい!

そんな方々、ご友人や大切な方とご一緒にぜひお越しくださいませ☆

下記にメニューがあります ↓ ↓

 

matsushima5

 

image (24)

 

image (25)

 

image (27)

***************************************************

SpecialDinner-8
☆☆MENU (予定)☆☆
<Apéritifs d’été>
Brandade de Morue たらのブランダード
Macarons à la Tapenade タップナードのマカロン
Œufs à la truffes d’été 卵とサマートリュフ
<Amuse-Bouche>
Poisson des Roche en soupe , rouille, croutons  磯魚 スープ仕立て、ルイユ、クルトン
Ratatouille à la niçoise ニース風ラタトゥイユ
Caillette Salade haricots verts et jeune, pêche blanche, girolles sautées
カイエット いんげんのサラダと白桃、ジロール茸のソテー
Gigot d’agneau rôti au thym, barigoule d’artichauts violets, ail confit
仔羊のモモ肉のロースト、タイム風味、アーティーチョークのバリグール風、にんにくのコンフィ添え
Fraise-Basilic glace huile d’olive de Nice “vierge”, madeleine aux olives noires
イチゴとバジリコ オリーブオイルのアイスクリーム添え、黒オリーブ入りマドレーヌ

 

 

☆☆wine lineup 5種×100ml(予定)☆☆
sparkling wine
Bandol Rose 2014 Domaine du Gros Nore
AOCバンドール ロゼ ”ドメーヌ・グロノレ”
Cotes du Rhone blanc lieu-dit Clavin 2015
AOCコートデュローヌ リューディクラヴァン 白 “ヴィエイユ・ジュリアン”
Les Quartz Rouge Chateauneuf du Pape 2013 le Clos du Caillou
AOCシャトーヌフデュパプ クワルツ 赤 “クロデュカイユ”
Chateauneuf du Pape rouge les Trois Sources 2010
AOCシャトーヌフデュパプ トロワソース 赤 ”ヴィエイユ・ジュリアン”

 


Funky Chateauよりニュースレター2017/6/30

Funky Chateauよりニュースレター

梅雨の時期に突入したものの、雨量も少なく暑い日が続き、太陽を沢山浴びた葡萄達はすくすくと育ち、早くも結実を始めています。
この時期に現れ、葉を食べ荒らしていく宿敵のコガネムシと熾烈な戦いを繰り広げながらも、今年はどんな素敵な葡萄達と出会えるのかと楽しみでなりません。

写真は東山より、カベルネソーヴィニヨンです。

ファンキー6:30 1 ファンキー6:30 2 ファンキー 6:30 3


Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.2017/6/28

Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.

 

Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.1

 

Classified as “Historic Monument”, the Cité radieuse registered since July, 2016 on the WORLD HERITAGE OF THE UNESCO with 16 other sites in conformance with the contribution exception of the work the architectural of Him Corbusier to the modern movement.
This is the work of Swiss architect Charles-Edouard Jeanneret, better known as Le Corbusier. The impressive building measures 165m in length, 24m in width and 56m in height and was built between 1947 and 1951. The site is reminiscent of an urban plot in the middle of a park.

The great architect’s signature graphic style brings his visual effects together with a layout which was incredible at the time. An experiment for a new “habitat system”, the Cité Radieuse has 337 apartments of 23 different types which were comfortable and modern homes for the period.

�In addition to the individual spaces there are numerous “extensions of the home” designed to encourage a new type of multi-dwelling unit: an internal street with shops, a Imbernon bookshop and publisher, bar, restaurant and hotel Le Corbusier Booking online. There’s a nursery school and gym on the top floor which became the MAMO modern art centre in June 2013. The roof terrace provides a relaxation area with a paddling pool, playground and stage sheltered by a wind breaker for outdoor shows.

The building has even been a school of thought as Le Corbusier built other Cités Radieuses based on the Marseille model in the 50s (Rezé-Nantes, Firminy, Briey and Berlin).�

Visit of the Cité Radieuse
From Monday to Saturday at 10am, 2pm and 4 pm
Saturdays at 10am
Booking: 0826 500 500

Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.2 Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.3

Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.4  Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.6

Cité radieuse-Le Corbusier , Marseille.5

 


Page Top