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プロヴァンスの田園風景に評価が高まる2017/5/26

今回はいつもとちょっと志向を変え、フランスの絵画市場について、美術史や南フランスの葡萄畑の景色を織り交ぜながら最新ニュースをお届けします。

 

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印象派、野獣派、立体派…

長きに渡り日陰にあったこれらの美術潮流作品たち。

近年なってようやくブドウ畑の広がるプロヴァンスの田園風景に魅せられた画家たちが、絵画市場にて再び再評価される傾向にある。

著:コリーヌ・ルフォール(Corinne Lefort)

 

 

ブドウ畑の風景はこれまで多くの画家たちに偉大なインスピレーションを与えてきた存在です。

 

今日、こうした有名な作品の多くが、画家たちの創作活動の重要な部分を象徴していると言えるでしょう。1888年、アルルの隣町モンマジュールでヴァン・ゴッホが描いた「赤い葡萄畑」と「緑の葡萄畑」が世界的に知られています。この二作は絵画歴史上初めて「葡萄畑」が表題に用いられた事でも有名です。また、オーギュスト・ルノワールの「カーニュのブドウ畑」は、1908年、地中海沿岸のコレットという街で生まれました。

こうした作品は、単に「ブドウ畑」という枠だけに収まるものではありません。偉大な画家たちが心から愛した南フランスの太陽と色彩の豊かさの中から誕生したものなのです。

 

 

パレットの中に世界を作り出した印象派、野獣派、立体派をはじめ20世紀の画家たちは、芸術史上分類できないユニークさを持っています。

 

今日、彼らの作品は専門家によって再評価されつつありますが、同じく一般の愛好家たちも特にブドウ畑が広がる風景画に関心があるようです。画家、グラフィックアーティストのイヴ・ブライヤー(1907-1990)が地中海の自然を描いた作品は、ボー・ドゥ・プロヴァンス美術館で展示されています。険しい自然の環境を見つめる彼の特異な視点が表された作品「Paysage de Provence, la vigne en hiver 」(プロヴァンスの風景 冬のブドウ畑)は2016年7月10日にドルオの街で4000ユーロ(約50万円)の値がつきました。

 

 

個性的な作風で知られるオーギュスト・シャボー(1882-1955)、別名グラヴソンの修道士は、近年愛好家たちから熱烈に歓迎されつつあります。

 

第一次世界大戦時に画家として見出された後も、生涯を南仏アルピーユの一軒の農家で過ごしました。彼の作品の中で、葡萄やオリーブの木々が季節風ミストラルによって変形し、風景が時を止めたまま静止しています。「秋の葡萄畑」は2016年4月4日パリ、サン・シールの競売でピエール・コルネット氏により7500ユーロ(約94万円)の値段がつけられました。

 

 

2016年のサプライズ:マルセイユの画家シャルル・カモワンの再発見

シャルル・カモワン、マチスの友人

 

ジャン=バティスト・オリーブ(1848-1936)、ルネ・セイソー(1867-1952)、ルイ=マチュー・ヴェルディラン(1875-1928)達は今日の愛好家たちの関心を呼び起こしています。

 

しかし、2016年の一番の驚きはやはりマルセイユ出身の画家、シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見でしょう。

 

バール美術館やグラネ美術館で展示され、非常に高い評価を得ました。極上の爽快感とシンプルさ、動きが彼のキャンバスを彩り、古き良き時代のコート・ダジュールにいる喜びを感じさせます。マチスの友人、セザンヌもまた、女性と自然風景に魅了され、その愛をひたすらに絵画へ捧げた一人です。

 

こうした絵の人気の上昇はとどまるところを知りません。2016年5月22日にはエリック・ピロン氏によりシャルル・カモワン作「サントロペの春の葡萄畑」1943年が38000ユーロ(約480万円)で落札されたばかりです。(完)

 

 

–  La Revue de Vin de France  n°606  2016/11 記事抜粋

著:コリーヌ・ルフォール(Corinne Lefort)

翻訳 橋井杏

 

絵画_1

Les vendangeurs au puits, Saint-Tropez, 1921, de Charles Camoin (1879-1965)

Huile sur toile, 65*81cm

Prix:25 500 euros

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Galerie David Pluskwa, 304, roue Paradis, 13008 Marseille

Tel:06 72 50 57 31

site:galerie-pluskwa.com 

 

 

ローヌ&プロヴァンスワインの店 aVin(アヴァン)

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ギョウザと白ワインの美味しい関係2017/5/19

 

文:オリヴィエ・プシエ  Olivier Poussier

2000年度 世界最優秀ソムリエコンクール優勝者

 

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昔ながらの大衆料理というと、日本では「餃子」と呼ばれる香ばしく焼いたラビオリに似た肉詰料理があります。餃子の中身は主に豚肉かエビが使われますが、「太陽が昇る国」では豚肉が主流のようです。豚肉で作るととても柔らかく、ジューシーで食べやすくなります。

 

この料理に合わせるため、やや強めの赤のワインを開けようと思う人は多いのではないでしょうか。

 

しかし豊富な食材の組み合わせから生まれる餃子の味の構成を考えると、これは大きな間違いと言いたいのです。

生姜や、ラー油と呼ばれる辛味の効いた油、ニンニクに似た香りをもつニラ、そしてキャベツ…

特に生姜の存在は、赤ワインをその選択肢から外す大きな要因となります。生姜の持つ特徴的な香りはワインの香りをぐらつかせ、分断させてしまう宿命的な罠となる危険が大いにあるからです。

 

 

《ならば香り高き白ワインを》

 

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赤よりも白のワインを推薦いたします。

 

その際は香りが良く、味のあるものを、グランクリュなどにこだわる必要はなし、このポピュラーな料理と同じようにワインも値段を抑えたものが良いでしょう。

 

 

例えば、Domaine de la Janasse ドメーヌ・ドゥ・ジャナスの Cotes du Rhone コート・デュ・ローヌ2014年はいかがでしょうか。

 

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シャトー主のクリストフ・サボン氏が用いるグルナッシュ・ブランは、AOCシャトーヌフ・デュ・パプの麓の砂状の土壌で育ちます。そのスパイスのような香りは、10%ずつ配合されたヴィオニエとルーサンヌから、そして軽いミネラルの味はクレレットとブールブーランによります。

http://www.lajanasse.com/en/cotes-du-rhone/

 

 

Domaine du Marcel Richaud ドメーヌ・ドゥ・マルセル・リショー の Cairanne Blanc ケランヌ・ブラン2015年に対しては、厳しい口の中のチェックも少し寛容になってしまうようです。クレレット35%、ブールブーラン31%、残りの割合をルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエ、グルナッシュ・ブラン、マルサンヌが占めます。このキュベと日本の餃子のもつ強い味わいは相性の良いこと請け合いです。

 

 

オリヴィエ・プシエ  Olivier Poussier

2000年度 世界最優秀ソムリエコンクール優勝者

 

–  La Revue de Vin de France  n°606  2016/11 記事抜粋

翻訳 橋井杏

 

ローヌ&プロヴァンスワインの店 aVin(アヴァン)

http://avin.shop-pro.jp/

 

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Northern Rhône 北ローヌ2017/5/16

northern rhone

フランス南東部の都市リヨンから南下すること約30キロ、ローヌ渓谷の北部の街ヴィエンヌがある。北部は、ヴィエンヌからヴァランスまでの約60km、ローヌ河沿いの狭く、急な斜面に広がる。階段状に連なる石垣の上で手作業でブドウ栽培が行われることが多く、生産量は限られる。多くの斜面が南に向いているため日当たりが良好で、北風から守られており、ミクロクリマ(微気候)の恩恵を受けるところが多い。夏暑く冬寒い大陸性気候で、酸味と渋みのバランスのよいワインが生まれる。白ワインには地元で造られている山羊の生乳製リゴット・ド・コンドリューチーズや川マスのロースト、フォアグラなど。赤ワインには牛フィレ、仔羊、ジビエ等郷土の料理も魅力的。

 

 


「グラン・ヴァン(偉大なるワイン)とは、感情であり文明である。」2017/5/13

 

シャトーヌフ・デュ・パプ「シャトー・ドゥ・ボーカステル」代表

フランソワ・ペラン氏 スペシャルインタビュー

 

文:ドゥニ・サヴェロ、写真:ロベルト・ペトロニオ

–  La Revue de Vin de France  n°606  2016/11 記事抜粋

 

 

「グラン・ヴァン(偉大なるワイン)とは、感情であり文明である。」

 

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1世紀以上にわたり、シャトーヌフ・デュ・パプの一端をなす有名な「シャトー・ドゥ・ボーカステル」の代表フランソワ・ペラン氏。

 

今回は彼にグラン・ヴァンとは何か、そして彼の成功の元となる原動力について話を聞いた。

 

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La Revue de Vin de France(以下RVF):

シャトーヌフ・デュ・パプにおけるグラン・ヴァン(偉大なるワイン)とは、あなたにとってどのように定義づけられるのでしょうか。

 

ペラン氏 :

まず、偉大なシャトーヌフ・デュ・パプとは、年月を重ねていくことができるワインを指します。AOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)は一つの観念から生まれました。それは、「旅をするワイン」であることです。すなわち、歴史あるアペラシオンであるシャトーヌフ・デュ・パプにおいて我々もまた、「旅をするワイン」、言い換えれば、生まれてから年を重ねてゆくワインを作り出さなければならないのです。

二つめは、グラン・ヴァンにとって大変重要な、「感情」そして「文明」を送り届けるという役目があるのです。

 

 

RVF :「文明」とは一体何を意味するのでしょうか?

 

ペラン氏 :

ワインにおいてそれはたしなみ方、「作法」に値します。表現力のあるワインとは、テロワール(ブドウにその地域特有の性格を与える農地)、ブドウ品種の混合、気候環境、地理学、習慣、そして人類、それら全てが重なり合わさって誕生するのです。特別な表現方法と文明との足し算がグラン・ヴァンを生むのです。

 

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RVF :あなたはまろやかなワインよりも角張った味わいを持つワインを好まれるそうですが。

 

ペラン氏 :

私は伸びやかで変幻自在なワインよりも、「型」を持ったワインに魅力を感じます。ある一定の制限を持つワインとも言えます。枠組みの中にきちっと収まりそこから突出しない、とも言えるでしょう。我々のボーカステルのワインはその形式に沿っていると思います。丸みがあるよりも、ツンと角があって四角型のイメージですね。

 

 

RVF :それではシャトーヌフ・デュ・パプを作るにあたってグルナッシュを減らし代わりにムールヴェドルの割合を高くする方が良いのでしょうか?

 

※訳者追記

グルナッシュ種は単体では用いず、ほかのブドウと混合することによってその効果が高まる。アルコール度数が高く、タンニンは少なめ、スパイシーかつフルーティーなワインを作ることができる。他のブドウをまろやかにし、飲みやすい味わいを生む。ムールヴェドル種は色が濃く、アロマ豊かでタンニンもストラクチュアもしっかりとしている。木樽での熟成に適しており複雑な味わいを持つワインが生まれる。

 

ペラン氏 :

いいえ、グルナッシュでもしっかり「型」があるワインは存在します。ムールヴェドルは北欧風の性質を持ち、シャトーヌフ・デュ・パプの地域でもより北部において栽培されます。(中略)全ての大切なことは、困難の中から浮かび上がってくるものです。ワイン造りには「才」と「狂」の間を揺れ動きながら、そのギリギリの境界線を導き出すことが必要なのです。全ての偉大なワインにおいてそれが言えると思いますし、そうして造られるワインだけがグラン・ヴァンとなり得るのでしょう。シャトーヌフ・デュ・パプの地域では、ムールヴェドルの果実を熟させるのはとても難しいのです。しかしそれがうまくいけば、完熟したムールヴェドルで造られたワインに勝るものはないと私は思います。

 

 

RVF :アルコール度数の高さに消費者は興味があるのですが、これはいかがでしょうか。

 

ペラン氏 :

原因となる温暖化現象はワイン製造者にとって最も重要な課題の一つです。我々も多くの取り組みをしてきました。特にベントナイトという粘土を使い、ブドウのタンパク質をはじめに除去することでイースト菌の作用を減少させるなどの実験を行いました。光合成の速度を下げることも試しています。また土地に自生する酵母を選別し、より糖分を多く分解しアルコール度数を高める種類を探し当てているのです。

またシャトーヌフ・デュ・パプという土地で、13種の認定されたブドウ品種があることも一役買っています。アルコール度数の低いブドウもありますので、それらを混合することよってうまくバランスを取ることができるのです。我々も13品種とムールヴェドル、そしてクノワーズを栽培しています。ここは北の限界点に位置し、他の地域よりもアルコール度数の少ないブドウが作られます。

 

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RVF :数年前からシャトーヌフ・デュ・パプのいくつかのドメーヌではサン・プレフェールやル・クロ・サン・ジャンといった世界的にも認識されるに至ったものがありましたね。レ・ペランはどうでしょうか?

 

ペラン氏 :

彼ら若きグループ達がこうして未来を具現化することにとても嬉しく感じています。しかしやるべき課題もあります。我々のシャトーヌフ・デュ・パプも特別でありながらフランスにおいて未だ知名度が足りていません。しかし確かなことは、シャトーヌフ・デュ・パプが一つの道筋を見出したということです。つまり「質」を持ったワインであるということ。そう遠くない時代、シャトーヌフ・デュ・パプがそのあるべき姿を探し求めていたころを覚えています。あの当時、疑問は山積みでした。「より軽さのあるワインを作るべきだろうか」「よりエレガントなものに仕上げるべきか」「もっとアルコール度数を下げた方が良いのだろうか」…などとね。今日では幸い、舵の方角は決まったのです。

 

 

RVF :ペランの白ワインにおける「塩味」は一つのスタイルなのでしょうか。

 

ペラン氏 :

はい、我々は白ワインを造るには南部の地域に属し、酸味のほぼ感じられないワインが生まれます。グリセリンの含有率が高く、とろりとしたまろやかで柔らかなものになりますが、何か補う要素が必要となってきます。テイスティングの時の何かパンチのある刺激、この場合は「塩味」となります。隠されたしょっぱさや苦味がワインの骨組みを作るのです。それなしには、フラットなワインになってしまうでしょう。これこそが、ワインの角(かど)を生み出してくれるのです。

 

 

RVF :なぜプロヴァンスのロゼは世界中で最も美味しいと言われるのでしょう。

 

ペラン氏 :

驚かれるかもしれませんが、プロヴァンス地域は比較的冷涼なブドウ栽培地になり、そこで生まれるロゼは美味でエレガントになる可能性を多く秘めています。ロゼは社交的な場でよく飲まれます。我々の作るロゼは他より複雑な味わいを持ちますが、夏のヴァカンスシーズン、地中海、そうした開放的なイメージにぴったりのワインと言えるためでしょう。

 

 

RVF :ボーカステル、あるいはロゼ・ド・ミラヴァルなどは世界中で販売されています。今日のフランス市場の状況はいかがでしょうか。

 

ペラン氏 :

フランス市場は日々成長しています。ローヌワイン、レ・ペラン、シャトー・ドゥ・ボーカステルやミラヴァルはフランスにおいてもその消費量を伸ばしています。海外輸出において、ローヌワインは従来に渡りフランスの一流のワインに位置づけされてきたのですが、フランス国内においてはブルゴーニュやボルドーよりやや遅れていると言われ、今ちょうどローヌワインが再認識されている時期にあたります。

まだこれから先は長いでしょうが、数年後にはフランスでも、ローヌ地方において、特にローヌ南部において優れたワインが生み出されていることが広く知られてゆくようになると私は信じています。

 

–  La Revue de Vin de France  n°606  2016/11 記事抜粋

 

お取り扱いはこちら

http://www.jeroboam.co.jp/wine_maker/wine/perrin/reserve.html

https://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=13

 

ローヌ&プロヴァンスワインの店 aVin(アヴァン)

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“Funky Chateau” よりシャルドネ畑2017/5/12

いよいよ葡萄たちが一斉に芽吹きだしました。

 

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気温も暑いときは30℃近くまで上がり、元気いっぱいの様子です。
木々や草は茂り、虫や動物たちも動き出し、早くも夏の気配を感じさせています。

 

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