ワイン検定ブロンズクラス2023/7/31
https://www.winekentei.com/

2023年8月31日(木)・9月2日(土)・3日(日) (ご都合に合わせていずれかをお選びいただけます。)
15:50~16:00 休憩
16:00~16:40 検定試験(テキスト記載事項より出題)
※ワインテイスティングはございません。
コンドリュ③ヴィオニエ種について2023/7/1
ヴィオニエについて
AOCコンドリュはヴィオニエ種単一で作る白ワインのホームです。ローヌ北部、川のほとりにある歴史的な街ヴィエンヌからほど近いこの土地で他にはないワインが生まれました。伝説によればこのヴィオニエはダルマチアが起源とされローマ皇帝プロブスによってフランスにもたらされました。しかし最新のブドウのゲノム研究では、実際はこの土地のものであり、隣人でいとこのような存在であるシラー種のように、コート・デュ・ローヌ北部の非常に古い野生のブドウ品種に由来すると示されています。ヴィオニエの持つ典型性が失われないよう、ヴィオニエらしさの最も残る古代株の保存センターが作られ永久的に品質が守られています。
歴史
最新の科学的研究ではヴィオニエの起源はコート・デュ・ローヌ北部の野生のブドウで、長い間かなり狭い限られた地域においてのみコンドリュのワインとして知られていました。
フィロキセラによる大打撃、世界大戦によりブドウ畑は放棄され、このヴィオニエが生き残ったのはかろうじて数ヘクタール、1965年には8ヘクタール、 1986年にコンドリュで植えられたヴィオニエはわずか20ヘクタール。そこから少しずつ回復し成長をとげます。この間ヴィオニエ種の栽培は南フランスさらに海外へも広がりました。2005年時点ではフランス国内で約3,255ヘクタールに植えられています。
使用地域
フランスでは、ヴィオニエはコンドリュのワインを作る唯一のブドウ品種であり、隣接するシャトー・グリエと同様に愛好家たちにより楽しまれてきました。またコート・ロティのワインにはシラーの補助品種としても伝統的に使われています。(シラーの植え付けのうち最大20%まで使用可能)1990年代以降、南フランスエリアでも単一品種のワインとして使われたり、補助品種としても高く評価されています。
海外では、イタリア、スペイン、ギリシャ、スイス、オーストリアでも栽培され、最も成功しているのはヨーロッパ以外の土地、アメリカ主にカリフォルニアにおいて主要白ブドウ品種の1つとなっています。オーストラリアでも非常に人気があり白ブドウの植樹面積の70%を占めています。
識別方法
-若い枝の端には中密度の毛に覆われている
-わずかに青銅色(ブロンズ)の斑点のある若い緑の葉
-葉柄は様々な角度に開き、薄または中程度の緑色の成葉、小~中サイズ、輪状(ディスク型)、3~5つの葉
-実は丸い
生物季節学
つぼみの破裂:シャスラ品種のよう
成熟期間:シャスラから2週間半後の第2期
栽培と農学のスキル
この品種は適度に長めに剪定されるため風の影響をわずかに受けやすく、非常に高い植栽密度で栽培される。伝統的に酸性土壌で栽培され、南仏エリアでは干ばつのリスク避けるためも十分に深く、肥沃過ぎない土壌によく適する。つぼみは早めに開き春の霜に晒される。
病気や害虫に対する脆弱性
ヴィオニエは病気に特に敏感でなく灰色カビ病に対してもあまり過敏でない。
技術的可能性
ヴィオニエは小粒で小さな房を作る。品種の特徴から良い条件下においてアプリコットやピーチなどの香りを持つ非常に香り高いワインを作ることができ複雑で力強く高品質となる。糖度の高さによりボリュームがあり肉厚で、時には酸味がない、苦味が感じられるワインとなる。甘みのあるスパークリングワインに使われたり、他のブドウ主にシラーとブレンドされる 。(おおよそ5~10%の割合で、昔はそれ以上使用された) ヴィオニエをブレンドすることで赤ワインにフィネスと香りの特徴を与える。
クローン選抜
以前は承認されたクローンは 1 つだけ (クローン番号 642) で近年非常に広く使用されてきた。新しい健全な株を増やすための大規模な選抜プログラムを開始。コンドリュ地区の伝統的なヴィオニエのブドウ畑を形成する(少数の)個体群のブドウの健康状態が悪くクローン選抜の可能性は制限されていた。しかし近年承認されたクローン 1042 および 1051 は、その生育特性と生産されるワインの品質が考慮され選抜されている。
参照
Condrieu, l’Or à l’état Pur (vin-condrieu.fr)