aVin(アヴァン)は南仏のローヌ&プロヴァンス地方からワインを輸入し、販売しているお店です。南仏の文化、アート、暮らし、ワイン、そしてつくる人たちの情報を発信します。

ロゼワインのエスプリとその運命は・・2017/4/29

グラン・ロゼ

と呼ばれるものは一体どういった姿なのだろう。

 

セバスチャン・ラパック(文筆家、文学史家、愛飲者)

−La Revue de Vin de France 2016 7/8 記事抜粋

 

この謎に答えるため、私はマルセイユ行きのTGVに乗った。

 

途中にある小さな駅サン・シル・シュール・メール(Saint-Cyr-sur -Mer)で下車。そこで私を待っていてくれたのは、プロヴァンスにあるカディエール・ダジュール(Cadière-d’Azur)の隣に位置するバンドール村のシャトー・ドゥ・ピバルノン(Château de Pibarnon)のオーナー、エリック・ドゥ・サンヴィクトール氏であった。

 

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ピバルノンのHPより、奥に地中海を望む 〔ピバルノンはバンドールを代表するトップワイナリーのひとつ〕

 

彼と二人でラ・シオタの丘の上のレストラン 、ロッシュ・ベルでの待ち合わせに向かう。

待ち合わせの相手はジャン=クリストフ・コモール(Jean-Christophe Comor)氏

グラン・ロゼのエスプリについて思想する人物である。

 

行けばいつでも幸福をもたらしてくれるプロヴァンス地方

松林や薔薇の色をした家々、瓦屋根、葡萄畑、糸杉、永遠の蒼(あお)をもつ地中海の輝き…

そんな美しさで満たされている。

 

 

「プロヴァンスの真髄であった古き時代のロゼワインを再発見することに専念しています。

この地方の葡萄苗はグラン・ロゼの生産に適しているのです。」

話は前置きなしにエリック・ドゥ・サンヴィクトール氏の言葉から始まった。

 

それに続くジャン=クリストフ・コモール氏

「彼に“マロ”について話してあげなさい。マロ(malos)とはとても大事な用語です。グラン・ロゼが上質であるためには発酵が完了していなければならないのです。マロ、すなわちマロラクティック発酵とはブドウのリンゴ酸と、酵母ではなく乳酸菌による発酵のことで、瓶詰めと出荷の前までにこの発酵が完了するための適度な期間が必要なのです。つまり収穫年の12月くらいでは、瓶詰め、出荷にはまだ早すぎるのです。」

 

夏になると商品陳列棚にずらりと並ぶ大手製造社のロゼ達、悲しいことにこれらは発酵段階で正しいケアを受けていないのが現状である。

 

 

人気が伸びてきているロゼ

流行に乗りブルゴーニュではピノ・ノワール種で、バスク地方ではタナ種でも作られるようになった。また南西部のモントーバン( Montauban)付近ではネグレット種、ルシヨン地方(Roussillon)ではグルナッシュ種が用いられる。

〔ここで紹介のバンドール シャトー・ドゥ・ピバルノンのロゼは、ムールヴェドル種が主体〕

いくつかの地域では、ラベルに「ロゼ」と表記するが、一方でそれをしないワイナリーもある。色について言うと、サーモン色から鮮紅(せんこう)色、玉ねぎの皮の色まで様々であり、その時々の発酵の気の向くままに変化する。ロゼワインの色合いは、マーケティングの専門家によって日々研究され選ばれている。派手めでキラキラと輝くような色合いのロゼは若い世代に人気がある。

 

ルビー色にきらめくシャトー・ドゥ・ピバルノンのキュベ2015「ニュアンス」をエリック・ドゥ・サンヴィクトール氏、オーナー自ら味見する。

大樽と素焼きの壺の中で醸造される彼のワインからは、まるで古代の歴史がよみがえったかのようだ。シャトー・ドゥ・ピバルノンのキュベ2014は、夏の真っ盛りではなくて、霧深い冬の日に飲まれることをお勧めしたい。

 

これもひとつグラン・ロゼを発見する方法なのである。

 

 

“Eric de Saint Victor goûte les rosés nés d’histoires anciennes,

non d’élucubrations mercantiles.”

 

ロゼワインは伝統・文化・歴史から生まれた。コマーシャル理論からではなく・・・

 

 

“LA REVUE DU VIN DE FRANCE ” No.603 2016, 7/8月号より記事抜粋
www.larvf.com.

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ローヌ&プロヴァンスワインの店

aVin

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プロヴァンス “10 etapes gourmandes” ③2017/4/28

プロヴァンス地方を訪れるあなたへ推薦したい10の店
「La Revue du vin de France」 N0.603 2016 7/8月号

 

RVFが選んだ10つのレストラン
後半はマルセイユから東へ1時間ほどの町、オリウルにあるレストランからご紹介します。

 

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LA PROMESSE – Ollioules
ラ・プロメス (オリウル)

マルセイユから地中海沿岸を東方面へ、Highway A50を経由して車で1時間程のところにある町。

 

料理人ヴァレリー・コスタ(Valérie Costa) とジャン=マルク・ブルナゼル(Jean-Marc Bournazel)夫妻は2年前からワインの産地オリウルのドメーヌ・テールブリュンヌに店を構えた。なんという偉業!ワイン畑の真ん中に建てられたラ・プロメスはこの地域でも最も心惹かれる場所であり、素晴らしい美食の体験を提供してくれる。

 

「料理」

ヴァレリー・コスタ氏の情熱と才能は料理における理想を実現している。調理法は完璧、そこへ加わる素晴らしい食材と彼女の活気。決められたメニューはなく、その日に入る食材や季節に応じて変わる。我々が到着した時には、アミガサ茸とアスパラガスがちょうどシーズン中であった。決して外すことのできないのがフロマージュの盛り合わせ、そして胡椒の効いたショコラのデザートだ。

 

「ワイン」
ジャン=マルク・ブルナゼル氏がワインを担当している。非常に幅広いセレクションがあり、フランス国内の素晴らしいワイン畑が選ばれている。400種以上あるがどれも値段は適切と言える。高級ワインも数多く用意され、また日本酒という選択肢までもある。地元バンドル村のワインやテールブリュンヌはグラスからでも注文ができる(8€・白)

 

「詳細情報」
丁寧で洗練されたサービスを提供するためにも席は18までしかなく、予約限定である。

昼のコースは35€から、45€(発見)、79€(アヴァンチュール)が用意される。内容は市場の食材次第

 

http://www.restaurant-lapromesse.fr/ (フランス語)

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LA BASTIDE DES MAGNANS – Vidauban

ラ・バスティード・デ・マニャン (ヴィドバン)

 

プロヴァンス式の邸館の庭の木漏れ日の溢れるテラスに腰掛ければ、安らぎと静寂に満ち溢れた時を過ごすことができるだろう。オーナーのクリスチャン・ブーフ(Christian Bœuf) 氏が微笑みと優しさで客人をもてなしてくれる。

 

「料理」
まっすぐでボリュームのある料理を求める愛好家でも、ここでなら満足するに違いない。地元の素晴らしい食材達が舞台上で演出されているかのようである。魚が王様の役ならば、気取らない子羊とプロヴァンスの野菜が家庭的で郷土的な美食を熱演する。

 

「ワイン」
クリスチャン・ブーフ氏はここでも素晴らしい地元の特徴の演出を成功させている。ローカルワインはコート・ドゥ・プロヴァンスを筆頭に数多く揃えられ、まだ若いワインから熟成したものまで、価格は総じて手頃である。35€からでも楽しむことができる。知っておいて損はないことは、オーナーが所持する“OFF”リストがあって、玄人愛好家向けに隠しておいた秘蔵ワインが載せてある。中には秀逸なコート・ドゥ・プロヴァンスのクロ・カシヴェ・ドゥ・ジェラール・デリュ(2009年度、49€)なんてものまで。

 

「詳細情報」

昼のメニューでは20€でメイン、デザート、カフェが楽しめ、そのコストパフォーマンスと味は目を見張るものがある。夜は35€から、アラカルトの日替わりの魚料理は70€から。

 

http://www.bastidedesmagnans.com/ (フランス語)

 

 

 

 

 

 

hostellerie

HOSTELLERIE LES GORGES DE PENNAFORT – Callas
オステルリー・レ・ゴルジュ・ドゥ・ペナフォール (カラス)

 

気取りのないメニュー揃い

葡萄畑と岩の絶壁に挟まれたヒンターランドに足を踏み入れてみたい?ホテルとレストランが併設されるオステルリー・レ・ゴルジュ・ドゥ・ペナフォールは安らぎに満ちた時を与えてくれるだろう。フィリップ・ダ・シルヴァ(Philippe Da Silva) 氏は15年以上に渡りこの地で暖かみの溢れた料理を作っている。気取らず、そしてたっぷりとした料理にフォークを差し入れれば、じきに甘美な陶酔が訪れるだろう。

 

「料理」
暖かな寛容さと人をもてなすプロフェッショナルなフィリップ・ダ・シルヴァ氏の性格が料理に現れている。フォアグラとパルメザンチーズのラビオリと、さっぱりとしたオマール海老のサラダ、さっと焼いただけの子羊のキャレ、そして共に添えられる地元の野菜、その全てが我々を美食の道へと誘ってくれる。夏季の夕食を美しいこの場所で過ごせば、プロヴァンスの魅力により一層惹きつけられてしまうだろう。

 

「ワイン」
ワインはよく揃っており特にシャンパーニュの種類は年代物まで豊富である。地元ワインは安心して楽しめるし満足いくレベルである。価格はやや高め。1本目は50€くらいを見込んでおいた方が良いだろう。

 

「詳細情報」
幸福を得るためのコースは80〜160€から。希望者にはシャンパーニュ・ロゼ ボランジェ(2004年)は2名分全て込みで370€のコースもある。

 

http://www.hostellerie-pennafort.com/fr/ (フランス語)

 

 

 

 

 

 

fontaine

CAFÉ DE LA FONTAINE – La Turbie
カフェ・ドゥ・ラ・フォンテーヌ (ラ・チュルビィ)

 

モナコ公国へと続く道沿いにある美しい村の中心に、カフェ・ドゥ・ラ・フォンテーヌはある。ラ・チュルビィを訪れたら逃す手はない高級店、ロステルリー・ジェローム (L’Hostellerie Jérôme)の料理長ブルーノ・シリノ(Bruno Cirino) 氏が受け持つ二軒目のカフェ・ドゥ・ラ・フォンテーヌでは、シンプルで暖かみ溢れる料理が胸を打つ。

 

「料理」
プロヴァンス式のファルシー(野菜の肉詰め)、フェンネル風味のスズキのソテー、家禽のロースト、夏の果物のクラフティ…。季節に応じて変化する市場からの食材を最大限に生かした料理がレストランホールを踊り回る。ブルーノ氏のセンスが光る、気取らない美味しい料理に舌鼓を打った。

 

「ワイン」
ブルーノ氏の夫人マリオンさんが選ぶロステルリー・ジェロームのワインの数は35,000本を超える。フランスのぶどう畑から届く最高のワイン、それが同じくカフェ・ドゥ・ラ・フォンテーヌのワインとして手頃な価格で提供されている。常時30種ほどのワインがメニューに揃う。ガウビィの2008年度ラ・ソウラは54€、または2005年度の素晴らしいトレバロンが90€で。

 

「詳細情報」
ビストロは毎日昼と夜営業している。コースはなく、アラカルトで前菜(8€)、メイン(15〜22€)、デザート(6€)から各種選ぶことができる。

 

http://www.hostelleriejerome.com/FR/cafe_fontaine/cafe.html(フランス語)

 

L’Hostellerie Jérôme (ロステルリー・ジェローム)

http://www.hostelleriejerome.com/index.html

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LA CAVE D’YVES – Aix-en-Provence

ラ・カーヴ・ディヴ(エクサンプロバンス)

セザンヌの村にある素敵なビストロ

 

エクサンプロバンスの古き景観を彩る小さな路地、その奥にある小さな店で街の雰囲気を大いに満喫するのはいかがだろうか。ワイン店として、また時にはお腹を満たすビストロとしてこのラ・カーヴ・ディヴは2009年から昼と夜に営業をしている。オーナーによって選ばれた400種以上のワインセレクトから、あなた好みの一本が見つかることだろう。

 

「料理」
仰々しさは一切なく、素敵な料理だけで満たされている。シャルキュトリーの盛り合わせ(ハム、ソーセージ、テリーヌ)とチーズの各種はワインを味わうのに最高の組み合わせである。もう少しボリュームが欲しければ飲み物に合わせた牛のリブステーキなどがお腹をすかせた人も満足させてくれるだろう。

 

「ワイン」

幅広い選択のあるラ・ヴァレ・デュ・ローヌ(ヴィラール、ドメーヌ・デ・トゥールなど)も良いし、プロヴァンスのワインも言うまでもなく推薦できる。どんなワインもグラスで9€から注文でき、カウンターやテラスでイヴ氏の厳選ワインをゆっくり味わうのがオススメ。

 

「詳細情報」
シャルキュトリーの盛り合わせは2名分で11€〜。隣のジロディエ(Giraudier)で作られる子羊のトマト煮込みといったマルセイユ伝統料理も15€から注文できるが、こちらの場合予約は必須。

 

http://www.lacavedyves.com/ (フランス語)

 

 

 

 

 

あなたの好みに合ったお店はみつかったであろうか。

さあここから南フランスへの旅を始めよう。

 

 

前半5つのレストラン情報はこちら

プロヴァンス “10 etapes gourmandes” ②

 

“LA REVUE DU VIN DE FRANCE ” No.603 2016, 7/8月号より記事抜粋
www.larvf.com.

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Funky Chateauよりニュースレター2017/4/22

Funky Chateauよりニュースレター

青木村にも本格的な春がやってきました。
朝晩の冷え込みとは対照的に、日中はとても穏やかな天気の日が増え、葡萄達も日光を沢山浴びて喜んでいるように思います。
新芽との対面まで、あと少し。

写真は小壇嶺岳に桜とピノノワール畑
夕日とシャルドネ畑です。

ファンキー 4:22 1 ファンキー4:22 2


プロヴァンス “10 etapes gourmandes” ②2017/4/20

プロヴァンス地方を訪れるあなたへ推薦したい10の店

「La Revue du vin de France」 N0.603 2016 7/8月号

 

ここでRVFが選んだ10つのレストラン

地元の食材を使用した、情熱の溢れる店ばかり。まずはレ・ボー・ド・プロヴァンスから。

 

Baumaniere

プロヴァンスの神秘的ロケーション

L’OUSTAU DE BAUMANIÈRE  – Les Baux-de-Provence
ルストー・ドゥ・ボーマニエール (レ・ボー・ド・プロヴァンス)

 

第二次世界大戦後の翌日レイモン・チュイリエール(Raymond Thuilier)氏によってオープン。現在のオーナーであるジャン=アンドレ・シャリアル(Jean-André Charial)氏の祖父である。世界各国の偉人達が滞在し、ここで提供される洗練されたプロヴァンス料理に魅了されてしまった。地元で収穫される極上のエンドウ豆を食べに、遥か遠くの地からやってくる人も大勢いる。

 

「料理」

2014年からここの厨房を担い、風土にあった料理を生み出しているグレン・ヴィエル(Glenn Viel)氏。この若きシェフは巧みな技で、正確で分かりやすい、新鮮な地中海料理を提供してくれる。“乳飲み子羊のもも肉”といった典型的な伝統料理も良いが、よりコンテポラリーで季節感の溢れるメニューも素晴らしい。

 

「ワイン」

この店の優れた点はワインにもある。ソムリエのジル・オゼロ(Gilles Ozzello)氏は長い年月をかけて集めた35,000本以上のボトルを用意している。グラン・クリュを始めとする「ラフィット1880年」といったヴィンテージや格式高いワインが揃うが、同じく手頃な価格で楽しめる地元ワインもメニューに載る。

 

「詳細情報」

昼のメニューはおよそ90€〜。夜は160~210€程度。できればちょっと節約したい人へのアイデアとしては、村の南にもう一軒ジャン=アンドレ・シャリアル氏が持つ店がありそちらもおすすめである。(昼食のみの営業で予算は35€ほど)

 

http://www.oustaudebaumaniere.com/en/gastronomy/gourmet-restaurant-provence-oustau

 

 

 

 

 

Alcyone

Vieux-Portヴュー・ポールにある星付きレストラン

L’ALCYONE – Marseille  アルシオン (マルセイユ)

 

2014年インターコンチネンタルホテルの星付きレストラン アルシオンはマルセイユのヴュー・ポール(旧港)から一歩とない場所に移り、オテル・ドゥ・デューの病院施設だった歴史ある建物が高級料理店へと生まれ変わった。同じ街の「Une Table du Sud」の元オーナー兼シェフであったライオネル・レヴィ(Lionel Levy)氏がここの料理長である。レストランホールの定員は30人ほど、窓からはヴュー・ポールとガルドのノートルダム寺院の景色が広がる。

 

「料理」

マルセイユに来たならばこの高級ホテルの扉を開く価値は間違いなくある。ライオネル・レヴィ氏は個性の強いマルセイユ料理をテーマとして完璧に理解している。食感や香りを大切にした現代風ブイヤベースなどは特筆すべきであるし、地元の食材を用いる点でも素晴らしい。

 

「ワイン」

60€程度の価格のワインの選択肢は比較的少なめ。

 

「詳細情報」

夜のみの営業。コースは好みとワインに合わせ99〜189€と幅がある。景色が見えるテーブルをお願いする事をお忘れなく。

 

Alcyone

 

 

 

 

 

Bacquie

 

RESTAURANT CHRISTOPHE BACQUIÉ  –  l’Hôtel du Castellet
レストラン・クリストフ・バキエ (ロテル・デュ・キャステレ)

 

マルセイユ近郊ル・キャステレ村にある有名なサーキット・ポール・リカールからほど近くにある「ロテル・デュ・キャステレ」は心安らぐ隠れ家である。高級ホテルとして、ゴルフ場、スパを併設し、休息とリラックスの場としてこれ以上ない場所だろう。その中心的存在であるレストラン・クリストフ・バキエはこの場所での滞在において欠かすことのできない経験を提供してくれる。料理長は地域でも最も才能に恵まれた一人であり、自身では3年目となる星付きレストランとしての有力候補でもある。

 

「料理」

2004年MOF国家最優秀職人章を受章したクリストフ・バキエ(Christophe Bacquié)氏の料理には、普遍的な地中海の香り付けがなされている。推薦したいのは「海の散歩道(Promenade en mer)」の名を冠するコースで、およそ4〜7種の料理が用意される。シェフの食材に対する感性と技術が料理を彩り、例えば香辛料の効いた赤魚ヒメジにそら豆とエンドウを添えた一皿は、言うことなしに完璧であった。

 

「ワイン」

ワインセレクションは充実しており、フランス国内の一級品まで揃えてある。価格は総じてやや高めで、安めと言えるものはほとんど見受けられない。おすすめは地元ワインの各種で、78€から楽しむ事ができる。トゥール・ドゥ・ボンのアンソルは、100%ムールヴェードル品種で作られアンフォラ(素焼きの両取手付き壺)の中で熟成された秀逸なワインである。

 

「詳細情報」

「シグナチュール(Signature) 160€」では“鯛とマテ貝のタルタルと酸味のあるクリームにイラン産キャビア・オシェトラ添え”といったクリストフ・バキエ氏の象徴的な料理を一通り味わう事ができるだろう。「海の散歩道(Promenade en mer)」は140〜190€の予算から。

 

http://www.hotelducastellet.net/en/restaurant-bar/gourmet-restaurant-var.html

 

 

 

 

 

Vague d'or

LA VAGUE D’OR   –  Saint-Tropez

ラ・ヴァーグ・ドール (サントロペ)

モノグラムなオートキュイジーヌ

 

サントロペの港からほど近く、観光客向けのバーやレストランが立ち並ぶ中でも、レジデンス・ドゥ・ラ・ピネードと併設するレストラン、ラ・ヴァーグ・ドールは安息の地である。LVMHグループと提携した地域でも最良と呼べる高級店である。

 

「料理」

若き料理界の担い手として最も稀有な才能に恵まれたシェフ、アルノー・ドンケル(Arnaud Donckele)氏が生み出すプロヴァンス料理。どの一皿からも彼の完璧主義が伺える。ミリ単位の料理法と、驚きに溢れた香りの組み合わせ、食感の遊び心…。きっとあなたも彼の料理の全てに魅了されてしまうに違いない。

 

「ワイン」

セレクションとともに価格も高水準である。地元ワインであれば100€以下からでも頼めるが、しかし胸を打つほどではない。アニエス・パケ(Agnès Paquet)氏の素晴らしいムルソー (150€) などをおすすめしたい。アルノー・ドンケル氏の料理との相性は抜群だ。また各コースの料理に合わせられたワインを選ぶことも可能である。

 

「詳細情報」

シーズン中はディナーのみで毎日営業している。コースは205〜340€の予算で、合わせるワインは120〜140€。

 

http://www.vaguedor.com/en/

 

 

 

 

 

Villa Madie

LA VILLA MADIE – Cassis

ラ・ヴィラ・マディ (カシス)

 

カシスという難しい地にあっても、ラ・ヴィラ・マディは2013年からドワズノー(Dimitri et Marielle Droisneau)夫妻を迎えて以来ずっとその人気を維持している。テラスからはカシス湾を望む景色が広がり、さらにシェフの料理がその美しさをより一層引き立てる。店内の内装も同じく素晴らしい。

 

「料理」

ドワノー氏の料理はモダンで、地中海風訛りをきれいに包み隠しつつも彼自身の解釈がされている。前菜の「季節の採集食材と野菜のタルトレット」や、主菜として「地中海で採れたスズキのコブミカンと山椒のエキューム添え」などがある。

 

「ワイン」

ソムリエ長のライオネル・レゴワナ(Lionel Légoinha)氏は650種以上のワインからベストな一本を選んでくれるだろう。ブルゴーニュとプロヴァンスを筆頭に揃っているが、2005年のボー・カステル赤(180€)やバスク地方のイルレギー白2010年(75€)などもいい。珍しい80年代の初期AOCのアペラシオン・カシスに挑戦してみるのもおすすめだ。

 

「詳細情報」

2014年に2度目の星を獲得しただけの実力がある。平日の昼は75€、95€、145€のコースがある。

超高級店よりももっと気軽に行きたい場合は隣の「ル・ビストロ・ラ・プティット・キュイジーヌ」に足を運んでみる方法もあり。

 

http://lavillamadie.com/en/welcome/

 

 

 

後半5つのレストランは③へつづく

“LA REVUE DU VIN DE FRANCE ”  No.603 2016, 7/8月号より記事抜粋

www.larvf.com.

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【AOC】Châteauneuf-du-Pape シャトーヌフ・デュ・パプ2017/4/19

シャトーヌフ・デュ・パプ

エリア
南フランス、ローヌ地方の主要都市アヴィニョンの北部に位置し、ローヌ川左岸に広がる産地。

シャトーヌフ・デュ・パプは「教皇の新しい城」を意味し、アヴィニョンにローマ教皇庁があった14世紀頃に教皇の避暑地としてこの城を建てたことに由来する。今は廃墟が残っており村のシンボルとなっている。歴代の教皇がブドウ栽培を奨励し、これが現在に続き南ローヌ地方でトップクラスの赤ワインを生み出している。

 

ワインボトルは特徴的で、教皇のかぶる三重王冠の下に2つの鍵が交差する紋章がラベルの上部に入っていることが多い。

また原産地呼称制度(AOC)の基盤が形成されたエリアでもあり、19世紀後半の害虫フィロキセラの被害を受け、ワインの品質悪化、偽造ワインの流通が増す中、当地のルロワ男爵が、産地の名声を守るべく、1923年ワイン生産者と組合を結成、生産地やブドウ品種の制限、栽培の決まりの制定を提唱したことが始まりである。この活動はやがて各地に広がり、1935年にフランス全土に及ぶ公的な制度へと発展した。

 

造られるワイン

赤(94%)、白(6%) 2009年データ

 

ワインの特徴

【白】フローラルなニュアンスがある繊細なアロマをもつ。味わいはバランスがとれ、アロマの爽やかさが残る。

【赤】深い濃赤色で重厚なものから軽めで柔らかいエレガントなものもある。太陽を感じる赤い果実、スパイス、熟成によりジビエの香りが現れる。味わいはまろやかで、しなやかなボディをもつ。土壌の複雑さ、ブドウ品種のアサンブラージュなどによって、多様なワインを生み出している。

 

テロワール

地中海性気候で、ローヌ地方で最も乾燥している。日照は年間約2800時間、夏の平均気温は25℃。ミストラルが空気を乾燥させ、ブドウを健やかに保つ。氷河期にアルプスからローヌ地方の河川を通り運ばれた丸い石は、日中に太陽の熱を集め、夜は熱を放射するため、ブドウ栽培に適した土地となっている。 土壌はやや深く、非常に石が多い。大部分が砂の多い赤い粘土と混ざった大きさな珪岩の石の層からなる。古い段丘の小石の多い土壌、軟質砂岩とその上の砂土、そして石灰質の下層土の上の小石の多い土壌の3つに分けられる。

 

栽培面積

3,164ha

 

基本収量

35hl/ha

 

ブドウ品種

グルナッシュ、シラー、ムールヴェドル、ピクプール、テレノワール、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、ピカルダン、サンソー、クレレット、ルーサンヌ、ブールブラン

 

飲用温度

【白】8~12℃ 【赤】16~18℃

 

AOC取得年

1936
シャトーヌフ・デュ・パプ


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