ローヌ渓谷ではコート・デュ・ローヌが75%、コートデュローヌ以外の7つのAOCが25%あります。
AOC(エーオーシー)とは、Appellation d’Origine Controlee (アペラシオン・ドリジヌ・コントローレ)の略称で、原産地統制呼称のこと。AOCを名乗るワインは、国で定められたワイン法に則り、地域ごとのぶどう品種や醸造方法などを守って作られています。
【コート・デュ・ローヌ ピラミッド型の格付け】
コート・デュ・ローヌのアペラシオン(原産地の呼び名)の構成を理解するには、ピラミッドを思い浮かべると良いでしょう。
下部(上の図の三角の一番下の広いところ、4番)には171のコミューン(日本でいう市区町村)に広がる3万5000ヘクタールの土地で作られるコート・デュ・ローヌがあります。
その上に、95のコミューンで生産されるコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュがあります。
その上に来るのは、村名付きのコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュです。
その数は20で、ワインラベルにコミューン名を加えることができます。
ピラミッドの頂点には、特別なテロワールから生まれる名高いクリュが分類されます。
コート・デュ・ローヌには17のクリュ(良いワインと認定されている地域)があります。
このピラミッドに加え、ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズとラストーでは天然甘口ワイン(ヴァン・ド・ナチュール)も生産されています。
【コートデュローヌ以外の7つのAOC】
ローヌ渓谷は、時と共にその懐に他のアペラシオンも迎え入れました
・Clairette de Bellegarde クレレット・ド・ベルガルド
・Costieres de Nimes コスティエール・ド・ニーム
・Cotes du Vivarais コート・デュ・ヴィヴァレ
・Duche d Uzes デュシェ・デュゼズ
・Grignan-les-Adhemar グリニャン・レ・ザデマール
・Luberon リュベロン
・Ventoux ヴァントゥー
こうしてローヌ渓谷のアペラシオンの種類は充実し、豊かで活気のあるワイン産地を形成することができています。モンテリマールからニームまで続くそれぞれのアペラシオンがその個性と特徴を発揮しています。
ローヌは南ローヌと北ローヌに分かれます。赤のみ、白のみ認められているAOCもあります。
【北部 8つのクリュ】
赤のみが認められている
〇Cornas コルナス
・Cote-Rotie コート・ロティ
白のみが認められている
・Condrieu コンドリュー
〇Chateau-Grillet シャトー・グリエ
赤と白が認められている
〇Crozes-Hermitage クローズ・エルミタージュ
〇Hermitage エルミタージュ
〇Saint-Joseph サン・ジョセフ
〇:左の地図に載っています。
【南部】
・Les Cotes du Rhone regionaux
地域名AOCコート・デュ・ローヌ
・Les Cotes du Rhone Villages
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
・Les Crus du Sud & 2Vins Doux Naturels
南部のクリュと2つのヴァン・ドゥー・ナチュレル
・Les autres AOC de la Vallee du Rhone
ローヌ渓谷のその他のAOC