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【AOC】Bandol バンドール2021/9/24

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背後はサント・ボーム

 

♦エリアと歴史

プロヴァンス地方地中海沿岸、フランス第2の都市マルセイユの東、トゥーロンの西20kmに位置するプロヴァンスでは最もよく知られるワインの生産地。赤ワインが有名なこのバンドールは、海に面した広大な山の円形劇場型のエリアでサント・ボーム山塊やモン・コーム(山)に囲まれている。この地では紀元前6世紀頃にマルセイユの町を築いたポカイア人(フォカイア人とも呼ばれる古代ギリシア人)によってブドウ栽培とワイン造りの文化が広められ、その後ワインの交易が発展、オリーブオイルやワインの取引が組織化された。海底からは当時のアンフォラなども見つかっている。

 

このエリアはプロヴァンス特有の東風とミストラルと呼ばれる強い北西風の影響が少なく、比較的安全な港であったためワインの輸出港として19世紀頃まで栄え多くの商船が寄港、港は浅く停泊している大型船にバンドールの「B」が刻印されたオーク樽が運ばれる光景がよく見られたという。出所と真正を保証するマークでもあった。ワイン産業の繁栄は樽製造業の発展ももたらし、1850年ごろには100の樽製造業者が存在した。

 

ワインは美食家で知られる国王ルイ15世にも愛され王宮の食卓を飾った。この土地で作られるバランスのとれた骨格あるワインは輸送も容易で評判に。バンドールの町は19世紀末の鉄道開通により避暑地としても栄えるようになり今もなお美しい砂浜が広がり夏のリゾートとして人気が高い。現在は高品質なロゼワインの産地でもあり休暇に訪れる人々によってその多くが消費されている。

 

♦テロワール

南向きの斜面で年間日照時間は3,000時間、年間降水量は650mで秋と冬に多い。東・南東からの風がこのエリアの通風をよくし、地中海からの風が夜間も一定の湿度を保ち、夏の強烈な暑さからブドウを守る。ミストラル(北風)は激しい降雨の後でも病気の原因になる湿度を畑から吹き飛ばしてくれる。

 

 

♦土壌
主に白亜紀の土、 バンドールの典型的なテロワールとは非常に痩せた土壌で、主に石灰質砂岩と砂質泥炭土の風化物、ガラ場や崩積土から構成される。

 

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♦ブドウ品種

【白ワイン】ブールブラン、クレレットブランシュ、ソーヴィニヨンブラン、ユニブラン、マルサンヌ、ロール(ヴェルメンティーノ)、セミヨン

 

【ロゼワイン】ムールヴェドル、グルナッシュ、サンソー

これら3つの品種のうち少なくとも2つ使用することが義務付けられている。

補助品種:シラー、カリニャン

 

【赤ワイン】ムールヴェドル、グルナッシュ、サンソー(ムールヴェドルは50%以上必須)

これら3つの品種のうち少なくとも2つ使用することが義務付けられている。

補助品種:シラー、カリニャン

 

 

♦ワインの特徴
【白ワイン】ライムとほうき(エニシダ:常緑または落葉性の低木)の香りのある淡い麦わら色

 

【ロゼワイン】直接圧搾法による。淡い色、ワイルドローズの色合い。ムールヴェドルの比率が上がるとより長く楽しめる

 

【赤ワイン】ムールヴェドルがワインに気品を与え、力強く、タンニンが豊富で骨格がしっかりした長命なワインとなる。赤い果実の香りが特徴で熟成するとトリュフや下草の香りも。樽熟成最低18ヶ月

 

♦ワイン生産比率

白(4%): ロゼ(73%) : 赤(23%)       ※2009年データ

 

♦栽培密度

5,000本/ヘクタール

 

♦基本収量

40hl/ha

 

♦AOC取得年

1941年

 

♦ワイン生産量
55,000 ヘクトリットル

 

♦生産者数

2つの協同組合(生産の40%)と63軒の独立したワイナリー(生産の60%)
葡萄農家の数350軒

 

♦栽培面積
1,500ヘクタール

 

♦畑
Le Beausset ;
La Cadière-d’Azur ;
Le Castellet ;
Ollioules ;
Saint-Cyr-sur-Mer (Château pradeaux, Château d’Azur, Maubernard, La Chrétienne, Cagueloup, Sorin, Pieracci, Frégate, l’Estagnol et Pey Neuf) ;
Sainte-Anne-d’Évenos ;
Sanary-sur-Mer ;
Bandol, AOC

 

 

INAOデータ参照 更新日:2019年5月17日

Bandol 役所のサイト http://www.bandol.fr/accueil-3.html

https://www.facebook.com/villebandol/

http://www.fetedumillesime.com/fr/les-domaines.cfm

 

 

 


The Terroir and Soil of Chateauneuf du Pape2019/2/10

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The Terroir and Soil of Chateauneuf du Pape:

“The soils found in Chateauneuf du Pape, with its combination of rocks, stone, sand, limestone and clay terroir would be poor for most living things. But it’s perfect for the grapes grown in the appellation.

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In the west, where the commune of Chateauneuf du Pape is located, you find soils with various sizes of rocks, stone, sand, clay and pebbles. In France, the various rocks, stones and pebbles are referred to as galets roulés. These rocks, stones and pebbles play an integral in the terroir and the development of the grape.

The various stones reflect light to the vines, leafs and grapes. They also absorb heat during the day and radiate that heat to the vines during the cooler evenings, which aids in the development and ripening of the fruit.

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The rocky, stone filled terroirs produce ripe, concentrated, full bodied, intense wines. While many of the soils are riddled with stones, in the cooler terroirs found in the west, you also have deposits of limestone, which is perfect for the white wines. Red wines from limestone provide intense garrigue aromatics. In the northern part of the appellation, where Orange is located, you have more sand, clay, pebbles, limestone and marl, but less large stones and rocks.

The sandy soils often produce the wine elegant, supple wines in all of Chateauneuf du Pape. To the east you find Courthezon and Bedarrides with sand, pebbles and marl and in the southern part of the appellation, the soils have more sand, gravel, marl, clay and limestone in the terroir. The clay soils are perfect for making wines with richness and concentration!”

to read more: https://www.thewinecellarinsider.com/rhone-wines-cote-rotie…

avin.jp

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ローヌはフランスのAOCで第2位の産地2018/11/15

ローヌ渓谷ではコート・デュ・ローヌが75%、コートデュローヌ以外の7つのAOCが25%あります。
AOC(エーオーシー)とは、Appellation d’Origine Controlee (アペラシオン・ドリジヌ・コントローレ)の略称で、原産地統制呼称のこと。AOCを名乗るワインは、国で定められたワイン法に則り、地域ごとのぶどう品種や醸造方法などを守って作られています。
【コート・デュ・ローヌ ピラミッド型の格付け】

アペラシオン

コート・デュ・ローヌのアペラシオン(原産地の呼び名)の構成を理解するには、ピラミッドを思い浮かべると良いでしょう。

下部(上の図の三角の一番下の広いところ、4番)には171のコミューン(日本でいう市区町村)に広がる3万5000ヘクタールの土地で作られるコート・デュ・ローヌがあります。
その上に、95のコミューンで生産されるコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュがあります。
その上に来るのは、村名付きのコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュです。
その数は20で、ワインラベルにコミューン名を加えることができます。
ピラミッドの頂点には、特別なテロワールから生まれる名高いクリュが分類されます。

コート・デュ・ローヌには17のクリュ(良いワインと認定されている地域)があります。

このピラミッドに加え、ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズとラストーでは天然甘口ワイン(ヴァン・ド・ナチュール)も生産されています。

【コートデュローヌ以外の7つのAOC】
ローヌ渓谷は、時と共にその懐に他のアペラシオンも迎え入れました
・Clairette de Bellegarde クレレット・ド・ベルガルド

・Costieres de Nimes コスティエール・ド・ニーム

・Cotes du Vivarais コート・デュ・ヴィヴァレ

・Duche d Uzes デュシェ・デュゼズ

・Grignan-les-Adhemar グリニャン・レ・ザデマール

・Luberon リュベロン

・Ventoux ヴァントゥー

こうしてローヌ渓谷のアペラシオンの種類は充実し、豊かで活気のあるワイン産地を形成することができています。モンテリマールからニームまで続くそれぞれのアペラシオンがその個性と特徴を発揮しています。

ローヌは南ローヌと北ローヌに分かれます。赤のみ、白のみ認められているAOCもあります。
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【北部 8つのクリュ】
赤のみが認められている
Cornas コルナス
Cote-Rotie コート・ロティ

白のみが認められている
Condrieu コンドリュー
Chateau-Grillet シャトー・グリエ

が認められている
Crozes-Hermitage クローズ・エルミタージュ
Hermitage エルミタージュ
Saint-Joseph サン・ジョセフ

:左の地図に載っています。

【南部】
・Les Cotes du Rhone regionaux
地域名AOCコート・デュ・ローヌ

・Les Cotes du Rhone Villages
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ

・Les Crus du Sud & 2Vins Doux Naturels
南部のクリュと2つのヴァン・ドゥー・ナチュレル

・Les autres AOC de la Vallee du Rhone
ローヌ渓谷のその他のAOC

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ローヌ渓谷のぶどう畑2018/11/6

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アヴァンの取り扱う南ローヌのワイン。
ローヌ渓谷は、フランスの南東部に位置する都市・リヨンの南から地中海までおよそ200km。
そこで造られるワインは、ローヌ川が特徴づけをしています。

ヴィエンヌから地中海に合流するカマルグまで、川の両岸にぶどう畑が広がっています。
ローヌ川はその水流の力で地溝を掘り、北部の狭い峡谷と険しい斜面、そして南部の開けた盆地と広大な台地から成る、ローヌ渓谷のテロワールを形成しました。
まさに、ローヌ川に広がるぶどう畑の連結役として、それらの複雑で豊かかつバラエティーあふれる個性を作り上げました。

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【ぶどう栽培の長い歴史】
紀元前1世紀前、ローマ人がローヌ渓谷にやってきて、彼らの援助によりヴィエンヌのぶどう畑が誕生しました。ぶどう栽培は南部のヴィオレス、ラストー、ロエ、サブレ、ボーム・ド・ヴニーズ、ジゴンダスなどに普及しました。
しかし異国の侵略によりぶどう栽培は衰退し、9世紀と、アヴィニョンに教皇庁が置かれた13世紀に復活しました。
1737年、ローヌ川の右岸にあるロックモール、タヴェル、リラック、シュスクラン、オルサンなどのぶどう園が、原産地の証明として樽の底にコート・デュ・ローヌを示すCDRの文字の刻印を始めました。

【多彩なテロワール】
変化に富む構造地質学的歴史の産物であるローヌ渓谷は、地質学者たちにとってはまさに宝石箱と言えます!地層の組み合わせが交互に入れ替わっていることで、ローヌワインに非常に繊細な豊かさと多様さを生み出しています。
北部のワインの味わいは、花崗岩、頁岩、石灰岩から引き出されます。
南部はより多様な土壌で、砂、泥灰岩、白石灰岩、黄・赤・青色粘土、丸砂利、砂礫、石灰粘土からワインが生まれます。
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【風と太陽の恵み】
ローヌ渓谷のワインの特徴は、気候からも生まれます。
北部では、冬は大陸性気候で寒く、強風が吹き、雨はそれほど降りません。
夏は、地中海性で暑く乾燥します。
微図と呼ばれる冷たく乾燥した北風が、空気をきれいにして、ぶどうを凝縮させ、成熟を加速させます。

~過去10年の平均(出典:Mercurol/Chanos -Curson地区気象台)~
気温:13.35℃
日照時間:2354時間
降水量:898㎜
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南部は、季節にかかわらず地中海性気候の影響を受けます。乾燥した夏と冬、年間降水量は400~900mmとばらつきがありますが、恵まれた日照り、穏やかな気温です。

~過去20年の平均(出典:オランジュ気象台)~
気温:14.2℃
日照時間:2740時間
降水量:700㎜

ヴァランス以南の気候には、もう一つの要素が加わります。それがミストラルです!
昔は災害ともみなされていた非常に激しい風で、その風の通り道の木は曲がってしまいます。しかしミストラルのおかげで、この地方は年2700時間もの素晴らしい日照に恵まれ、雲一つないコート・ダジュールの青い空を享受しているのです。
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ローヌ地方 -Rhone-2018/3/20

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フランス4大河川の一つフランス南部を流れて地中海に注ぐローヌ川。

南北200キロに渡る自然に恵まれたエリアは、両岸にワイン産地が広がり、赤、白、ロゼ、発泡性ワイン、天然甘口ワインと多様なワインを産出している。

 

ブドウ栽培は、紀元前4世紀頃からマルセイユを築いた古代ギリシア人によって始まる。紀元前125年頃古代ローマ人がこの地に入植、ブドウ栽培とワイン生産が発展。中世にはテンプル騎士団がブドウ樹を植え、14世紀にはアヴィニョンのローマ教皇たちがこの地のワイン生産を奨励することにより優れた基盤がつくられていく。

 

1935年、原産地呼称制度(AOC)が導入されるが、これはローヌ南部シャトーヌフデュパプのルロワ男爵が、拡大を続けるシャトーヌフデュパプの名声を裏切らないよう、ワイン生産における今までにない厳しい決まりを制定したのが始まり。

 

現在はコートロティ、コンドリュー、エルミタージュ、シャトーヌフデュパプ、ジゴンダスをはじめとする高品質なAOCで、個性的な作り手たちにより一層魅力的なワインが作られている。ローヌワインは北部と南部では、気候や土壌の栽培地形の違いから性質の異なるワインが作られる。

 

<ローヌ北部 Septentrionales>

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コンドリューの街

 

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フランス南東部の都市リヨンから南下すること約30キロ、ローヌ渓谷の北部の街ヴィエンヌがある。このヴィエンヌからヴァランスまでの約60km、ローヌ川に沿った狭くて急な斜面にぶどう畑が広がる。

階段状に連なる石垣の上で手作業でブドウ栽培が行われることが多く、生産量は限られる。多くの斜面が南に向いているため日当たりが良好で、北風から守られており、ミクロクリマ(微気候)の恩恵を受けるところが多い。夏暑く冬寒い大陸性気候で、酸味と渋みのバランスのよいワインが生まれる。白ワインには地元で造られている山羊の生乳製リゴット・ド・コンドリューチーズや川マスのロースト、フォアグラなど。赤ワインには牛フィレ、仔羊、ジビエ等郷土の料理も魅力的。

 

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<ローヌ南部 Meridionales>

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ローヌ渓谷南部に位置する街アヴィニョンは、かつて教皇庁が置かれた街で、真夏の演劇祭 ”Festival d’Avignon” で有名。モンテリマールの南側からアヴィニヨン近辺まで約80kmにわたりブドウ畑が続く。

北部の景色とは異なり、ゆるやかな起伏の土地に畑が広がり、地中海性気候に大別されるが、ミストラルと呼ばれるローヌ渓谷から地中海沿岸に吹き抜ける北風が特徴。冷たく乾燥している風が、雨の後には畑を乾燥させブドウ樹を健やかに保つ。また強い風のために果実も小さくなるので凝縮感のあるワインができる。トリュフ、チーズ、オリーヴオイル、メロンなどの名産物がある。南ローヌの代表的な赤ワイン品種、グルナッシュ、シラーを主体とし、長期熟成タイプからフルーティなものまで作られ、バラエティに富んでいる。

 

Vieille Julienne(ヴィエイユ・ジュリアン)Chateauneuf du pape

 

 

Le clos du Caillou(クロ・デュ・カイユ)Chateauneuf du pape


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