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【AOC】Châteauneuf-du-Pape シャトーヌフ・デュ・パプ22021/10/29

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歴史:
発見された珍しい文書によれば村の歴史はとても古く、過去を追跡するのはとても難しいが何世紀にもわたって村の名前が進化してきた。1094年にさかのぼり、文書には「カストロノヴォ(Castronovo)」という名前で村の歴史が記載されている。これは「要塞化された村」を意味する。13世紀には村は「シャトーヌフ・カルセルニエ(Châteauneuf-Calcernier)」と名付けられ、当時大量に生産されていた石灰を示す「カルセルニエ(calcernier)」が由来となり村の経済的成功に貢献していた。1893年、教皇ヨハネス22世の主導で14世紀に建てられた城がある場所を、ジョセフ・デュコ市長と役人の要請により「シャトーヌフ・デュ・パプ」と名付けられた。

 

村の経済活動の進化:
村の経済には2つの物流経路があった。ひとつは重要な水路であるローヌ川、もうひとつはローマ人により建設され、アルルから南へ、リヨンから北へのアクセスを可能にした「幹線道路」。13世紀には建設に使用される石灰に関わる全体の需要が高まり当時シャトーヌフ・カルセニエで生産された石灰の質と量により村は活気が溢れ繁栄がもらたされた。14世紀に村は石灰、タイル、塩、ぶどう樹の栽培により商業が活性化。クオリティーの高いタイルの販売は成功、また塩の商船がローヌの他の港に課せられる税金の対象とされることなく、そこで商品を降ろすことができるよう、アヴィニョンの司教は1238年にシャトーヌフ近くに設立された港で塩の貿易を行うため無料で港を所有する権利を与えた。当時、塩は特別なもので村の重要な収入源であった。14世紀初頭、教皇の到着は村の経済的ダイナミズムの始まりとなる。村の多くの住民が働きについたが、外部からも多くの労働者や職人がやってきて城の建設に取り組む。シャトーヌフ港は、石灰以外の材料の供給において主要な役割を果たしていた。貿易と村の採石場からのタイルと石を使った工芸品で賑わいをみせる。14世紀には、ぶどう樹が耕作地のほぼ半分を占め、残りの半分は穀物が栽培され、オリーブの木や、バラの文化も存在した。何世紀にもわたりぶどう樹の栽培は村の経済を占めてきたが17世紀の終わりにはワイン貿易や樽職人はほとんど姿を消す。1866年のブドウネアブラムシの危機後ぶどう畑の再建がはじまる。第一次世界大戦の前にはシャトーヌフ・デュ・パプには11の樽職人がいたが、ワインの輸送方法の移り替わりにより樽職人は徐々に消えていく。現在の経済活動はぶどう畑と観光業に集中している。

 

 

有名なぶどう畑:
ローマ時代にまでさかのぼり、見つかった最も古い書物では1157年にぶどう樹の栽培について触れられている。アヴィニョンに教皇が到着したことでぶどう畑に新しい命が吹き込まれ、このぶどう畑のワインに興味を示したのはクレメンス5世。彼の後継者であるヨハネス22世は城の建設の起源となる教皇であり、彼を「ワインの教皇」と呼んだ。1325年から1334年まで、3,000リットル以上のワインが教皇庁で販売され、開催されるレセプションには多くの外国大使が招待されていた。樽はイタリア、ドイツ、イギリスだけでなく、大西洋を越えて迅速に出荷されていたが、18世紀に樽での販売はボトルの販売へと代わる。シャトーヌフ・デュ・パプの4つの代表的な品種はジョセフ・デュコ(Joseph Ducos)市長により試飲を重ねブドウ品種の魅力、特徴を定義し決定された。ブドウネアブラムシは1866年にぶどう畑を襲い19世紀の終わりまで続く。ブドウ畑の再建は1878年まで行われなかった。現在はぶどう畑の面積は大きくなり、生産量も増え、ワインの取引も活況を呈している。

1933年、フランスの最高司法裁判所によってシャトーヌフ・デュ・パプの原産地と生産条件が確認され、原産地の品質が保証された。現在、3,200ヘクタールのぶどう畑がシャトーヌフ・デュ・パプのアペラシオンとして、そのワインは世界中で高く評価されている。

 

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参照:シャトーヌフ・デュ・パプ役所サイト
https://www.chateauneufdupape.org/fr/48/histoire-du-village-de-chateauneuf-du-pape

 

 

【AOC】Châteauneuf-du-Pape シャトーヌフ・デュ・パプ1

 


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